「まず拳を握って、勢いをつけて宙で回転させてください。これは小さな円周、これは大きな円周です…」
9月1日、新学期の開きを迎え中国中央テレビ(CCTV)で放送された『新学期の初授業(开学第一课)』では、地球と宇宙を繋ぐ斬新な形で太極拳の授業が行われました。天宮号宇宙ステーションにいる聶海勝飛行士、劉伯明飛行士、湯洪波飛行士ら3人の宇宙飛行士は地上にいる子供たちと一緒に「宇宙巡り太極拳」を行い、宇宙飛行士が普段どのように体を鍛えて体力づくりをしているかを紹介しました。このような授業を通じて、子供たちの宇宙への興味を喚起するだけでなく、困難と危険を恐れずにチャレンジできる勇気ある素質を育てるという願いがこもった企画でした。
河南省陳家溝から発祥した太極拳は300年以上の歴史を持っており、2020年12月にはユネスコにより人類無形文化遺産への登録が決定されました。その優れた健康増進効果は時間と空間を超え世の中によく知られ、今では全世界150以上の国と地域で約4億人もの愛好家がいると言われております。
太極拳の郷陳家溝
太極文化と全国民の健康を促進することは、無形文化遺産としての太極拳の重要な役割のひとつでもあります。去年の新型コロナウイルスのパンデミック時には、河南の医療スタッフが武漢市の臨時病院でインストラクターとしての役目も果たし、患者とともに積極的に太極拳の練習を行い、患者の気持ちを和らげることで治療の効果を高めた事例もあります。臨時病院の太極拳から宇宙ステーションでの「宇宙巡り太極拳」まで、長い歴史を持つ太極拳は、人々が科学的なフィットネスやエクササイズを楽しむための手段として重要な存在にもなっています。