四川省の眉山市は、古くは「眉州」と呼ばれ、北宋の文豪、蘇東坡の故郷であり、世界中の「蘇ファン」にとっての憧れの聖地である。 陸遊はかつて眉山のことを「数千年にわたる詩歌と書物の町」と讃えた。
眉山東坡都市湿地公園 撮影:李陳
蘇東坡は「全才」すなわち多才多芸、万能の芸術家と評されている。 父・蘇洵、弟・蘇轍もまた、時代を超えて輝く文豪であった。蘇家の親子三人はここ眉山で豊かな「三蘇文化」を育み、それは千年の時を経た今でも燦然と輝いている。
眉州古城楼 撮影:陳駿
眉山にある三蘇祠は、蘇家父子三人の旧居であり、祠堂である。 蘇東坡は幼少の頃を回想して、「南の書斎に座り、数百の細長い竹と数千の野鳥を相手に勉強した」と述懐したことがある。ここには清の時代の建物や蘇家の遺物が多数保存されており、三蘇関連の文物や文献が数千点集められている。
三蘇旧居・三蘇祠
「青衣川沿いの道が恋しい。白い魚、紫の筍はお金要らない」不運の中でも、 蘇東坡は常に楽観的で前向きな姿勢を崩さなかった。 わずかな山菜と米、豆を使い、青々とした色合いと円やかで香りのよい「蘇軾羹」を考案するなど、庶民の食卓を彩るレシピが彼のより世間に伝えられた。まさに「一人で楽しむより万人で楽しんだ方がよい(独楽々不如衆楽々)」という詩的な境地を美食にも持たせたのである。
眉山水街夜景
眉山は物産が豊富で美食の都として有名。東坡肉、東坡肘子、東坡ローストダック、東坡漬物、東坡酥などなど、蘇東坡と関わりのある料理が数え切れないほどある。食通にとっては見逃せないグルメの聖地に違いない。
東坡漬物 撮影:田玲
眉山の公園や小路、城壁など、至る所で東坡の痕跡を見つかることができる。 書道、絵画、歌や踊り、ドラマや演劇……人々はさまざまな形で蘇東坡への賞賛と敬意を表し、眉山の文化的連続性を確保し、街に新しい活力を与えている。
「但願人長久、千里共嬋娟」(但だ願はくは 人 長久に、千里 嬋娟を共にせんことを)蘇東坡は、深い情緒と悠々自適の心の持ち主である。このような蘇東坡は、中国で生まれ、全世界に愛されている。
「此心安処是吾郷」(この心を安んじられるところ、それが吾が故郷)
眉山へようこそ!
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