無形文化遺産(ICH)とは、民族が代々受け継いできた様々な伝統的文化表現であって、文化遺産の一部と考えられているもの。または伝統的文化表現に関連する物や場所などを指します。 無形文化遺産は、国や民族の歴史的・文化的業績を示す重要なシンボルであり、優れた伝統文化を構成する重要な要素です。
2022年12月、「中国の伝統的な製茶技術と関連する慣習」の登録に成功し、中国はユネスコ無形文化遺産に43件登録され、世界1位となりました。
「歓楽春節」をきっかけに、寧夏と新疆の無形文化遺産の一部をご紹介いたします。 一緒に体験してみましょう。
「花儿」とは寧夏発祥の民間芸術様式であり、歌と踊りが一体となったものです。 「花儿」は内容が深く、ほとんどが恋の歌で、回族の生活そのものを表現しています。「花儿」のデュエットでは、男の子は女の子を「花儿」と呼び、女の子は男の子を「少年」と呼びます。 この人々への愛称が次第に山歌の名前となり、現在では総称して「花儿」と呼ばれています。 「花儿」は明の時代に形作られ、2006年に中国の国家無形文化遺産の第一陣として登録され、2009年にはユネスコの人類無形文化遺産代表リストに追加されました。
ウイグルの民間伝承、歌・ダンス・美食の集い、コルバン祭り
シルクロードでは物資の交易だけでなく、文化の交流と繁栄も、もたらしました。 西暦7世紀、コルバン祭りはシルクロードを経由して中国西部に流入し、いまではカシュガルの人々が祝う伝統的な祭りとなりました。
カシュガルの人々にとって、コルバン祭りは新年と同じくらい大切な祝日です。 この日は、1年間頑張った自分へのご褒美として、食卓に見渡す限り沢山の料理を並べます。そして、思う存分に歌と踊りを楽しみ、どこもかしこも喜びでいっぱいです。
新疆ウイグル音楽の母体、ムカム
ウイグル族のムカム芸術は新疆の伝統的な民族芸能に由来し、ウイグル文化を土壌として育んだ芸術様式です。 また、何世紀にもわたって、シルクロードの旅人たちからも豊かな文化要素を吸収してきたのです。 現在、新疆ウィグル族ムカムは、ユネスコの人類無形文化遺産に認定されています。
新疆文化とシルクロードの融合、サマー踊り
サマー踊りは祭りの時に踊る民間踊りで、主にカシュガル、ヤルカンド方面に普及しています。普通は毎年のロザ祭りとクルバン祭りの時に、祭りの1日目の早朝モスクで行われる礼拝が終わってから、3日間モスクの前で男性だけが踊る踊りです。
「サマー」という言葉はスーフィズムの術語のなかで、音楽や舞踊を伴って、集団で神を祈念する修行を意味しています。