福建省は中国大陸南部の沿海部にあり、北は浙江省、西は江西省、南は広東省に接しています。
海洋シルクロードの起点として、古くは漢の時代から海外との交易が行われてきました。「華僑のふるさと」としても知られ、海外に在住する同省出身の華僑は1千万人以上といわれます。
省の主要都市アモイは、その温暖な気候などから「中国で最も住みやすい町」といわれます。船で30分ほどの小島・コロンス島はヨーロッパなど世界各国の領事館がかつて置かれ、現在も千軒以上の西洋建築物が残っています。昨年は島全体がユネスコの世界文化遺産に登録されました。
省の内陸部にある武夷山も 1999 年、世界自然遺産と文化遺産の複合遺産に登録されています。武夷山脈と九曲渓の山河の景色が美しく、渓流のいかだ下りが人気です。
武夷山は銘茶の産地でもあり、山の岩場で栽培される岩茶、その最高級品の「大紅袍」(だいこうほう)が有名です。