蘇州の庭園以上に中国の古典庭園の理想的な造型美を表現するものはないです。小さな空間に自然を模した奥深い中華文化の境地を写してます。紀元前6世紀頃に建造されはじめ16 ~18世紀に最盛期を迎えた庭園で、江蘇省蘇州市に点在しました。当時は200ヵ所以上に達したといます。現存する数十ヵ所の園林のうち、拙政園、留園、網師園、環秀山荘は明・清に作られた江南地方の民俗建築の代表作であります。
「拙政園」は約5万㎡、蘇州古典庭園の中で最大面積を誇っています。最初は唐代の詩人の住居であったが、現在の建物は清代咸豊10年(1860年)の再建でした。「運香堂」の四方に大きな窓が配置され、敷地全体の5分の3を占める池を中心に、小山や岩、古木、竹、草花など園内の景色を一望できます。その力強い素朴さは明時代の庭園建築様式を代表しており「天下庭園の母」と呼ばれています。
「留園」は蘇州古典庭園の中で最も建造物が多く、庁堂、回廊、白壁、洞門や小山、水池、花、木など組み合わせによって大小のさまざまな庭が数十か所作られ、それぞれ山水、田園、山林、庭の景色を現しています。またガラスのない窓や飾り窓、洞門などを用いて、それぞれの景色を孤立させることなく建物と融合させています。
「網師園」は中小規模の古典庭園の代表作であります。面積は拙政園の6分の1にも及ばないが、荘厳な作りで実際よりも大きく見えます。園内に庭園があり、園の外にも景色があるような奥深く繊細な作りであります。
「環秀山荘」は、山の面積が全体の3分の1を占める古典庭園であります。狭い空間に切り立った山、山脈、渓谷、平地など様々な形式が作られています。