◎宗教文化を学ぶ
峨眉山:普賢菩薩の霊場であり、中国四大仏教名山の一つでもある。山には数多くの寺院があるほか、非常に美しい景色も自慢で、四季折々の風情が楽しめる。仏教文化と自然の風景が一体になった景勝地である。運が良ければ、日の出や雲海を見ることができる。
楽山大仏:懸崖彫刻の仏像である。楽山市に位置する楽山大仏は岷江と青衣江、大渡河の合流するところにある。凌雲山の栖霞峰の壁を背にして鎮座しているので、凌雲大仏とも呼ばれ、ユネスコに「世界文化と自然遺産」と認定された。
青城山:道教発祥の地とされる。青城山は、「幽山」として知られており、そこに多くの道教寺院がある。前山と後山の2ヵ所に分かれている。前山には、道教の文化や文化遺産が集中しており、後山はその自然の景観で知られている。
◎山や川などの大自然と多種多様な動物
成都パンダ繁殖センター:可愛いパンダの家として、各種の飼育室、飼料室、治療室、パンダ記念館、研究所が建てられ、パンダの食糧用としての竹と灌木も植えられている。動物の標本2000 種余りも展示されている。パンダのファンの楽園といえる。
九寨溝:透き通った水が流れる美しい峡谷であり、世界遺産にも登録されている。カルスト地形であるため、湖沼の底に沈殿した真っ白な石灰成分が太陽の光を反射することで、空の色を色彩豊かに映し出す神秘的な景観であり、誰もが驚くほどの絶景でもある。
黄龍:彩池、雪山、渓谷、森林の「四絶」を擁する美しい高原湿地である。黄金色の鱗をもつ巨大な龍が頂上に向かって昇るように見えるため黄龍と名づけられた。乳白色の石灰岩層から成る693もの浅い池が棚田状に連なり、エメラルドグリーンに透き通った清流が流れおちる五彩池が一番の見どころである。
◎細かな彫刻と壮大な遺跡
長江三峡:長江本流にある三つの峡谷の総称である。長江は、中国の第1大河、全長は何と6300キロあまりもある。瞿塘峡、巫峡と西陵峡からなってる三峡は長江の最も奇異であり、まるで山水画のような優美な世界といえる。
大足石刻:世界遺産登録の彫刻芸術である。そこから保存状態のよい唐代や宋代の石の彫刻芸術を見ることができる。唐代彫刻の素朴さと宋代彫刻の美しさと両方も見られる北山石刻はとりわけ有名である。
都江堰:古代の水利・灌漑施設である。都江堰市にある都江堰は古代に建設され、今でも役に立っている大規模な水利プロジェクトである。中国の有名な名所古跡の一つとして、世界文化遺産にも登録され、「世界水利文化の開祖」と呼ばれている。
◎美しくロマンチックな夜景を楽しむ
洪崖洞:重慶の伝統建築様式を取り入れた「吊脚楼」であり、アニメの再現もできる。飲食店・お土産屋・劇場・ホテル等がひしめいている。「千と千尋の神隠し」のもう一つの舞台とも言われ、夜になると建物全体がライトアップされ、とても美しい。
長江ロープウェイ:長安寺から、長江を横切るロープウェイで、高層ビル群、長江、川の南岸の景色を楽しむことができる。「夜景を覧ずんば、未だ重慶に到らず」があるように、空でこの夜景を楽しむのが最高である。
重慶両江ナイトツアー:遊船で水面の夜景巡りである。暗闇の中できらめく川の両岸を眺めれば、川沿いにあるさまざまな建物が光に包まれて、まるで魔法がかかっているかのようである。
◎歴史や文化を地方文化から学ぶ
三星堆遺跡:今から3000年以上の歴史を持つ三星堆遺跡は、人類の偉大な考古学的発見で、古蜀文明の遺跡と長江上流域文明の中心とされる。出土した文化財は歴史的、科学的、文化的、芸術的価値があり、観賞性にも富んでいる。つい最近、栄えた古蜀国の祭祀坑6基が新たに見つかり、黄金仮面、青銅の人物像や酒器、玉製礼器、絹、象牙など1000点余りの重要文化財が出土し、世界を驚かせた。
武侯祠:三国時代の蜀漢の宰相・諸葛亮(孔明)を祭った所である。6世紀ごろ建てられ始め、明代に隣接する主君・劉備(玄徳)の陵墓、漢昭烈廟と併合である。戦火のため、現存するのは清代康熙の1672年に再建されたものである。
杜甫草堂博物館:中国唐代の有名な大詩人杜甫が成都に流寓した時の旧居である。四年間の泊まりに詩240あまりも残した。杜甫の詩作や木彫り書道作品などがたくさん保存されている。成都の浣花渓公園と隣接して、古風で素朴な家柄が文学愛好者の憧れる観光地となった。茶座(チャーズオ):成都市民の憩いの場である。茶館と言っても敷地内にテーブルや椅子が並べてあるだけで、そこで朝から茶座に集い、一日のんびり過ごす。
川劇・変臉(変面):地方の伝統芸能である。唐の時代から「蜀(四川)の劇は天下に冠たる」という。一番有名な演目は「変臉」である。役者が顔に手を当てると瞬時に隈取りが変わり、瞬く間に何種類もの表情が切り替わり観客を魅了する。
辛味も香も最高の重慶火鍋を楽しみながら、店内の「変臉」演目を堪能するのが、四川観光の実感満点の体験と言える。