春節は上古時代の年始祭祀儀式から端を発する伝統的中国歴新年で、中国人が最も盛大に祝う重要な伝統祭りです。毎年中国暦正月初日が春節とされ、2021年の春節は2月12日です。一般的に春節のお祝いは、旧暦の12月(前年)から正月の元宵節(15日)まで約一ヶ月も続きます。また、地域や文化が異なるため、同じ国であっても地域によって春節を祝う習慣には一定の違いがあります。
春節は自然の祭りです。冬と春の変わり目に、万物がその装いを新にしようとする際、人々は古い年に別れを告げ、新しい年を迎えつつ来年の収穫と幸運を祈りながら様々な形で春節をお祝いするようになります。切り絵を窓に貼り、獅子舞を踊り、生け花を飾り、提灯を吊るし、春聯を書き、花火を打ち上げ、ランタン・フェスティバルを楽しみ、ランタンの謎解きを遊び、高足踊りをし、廟会(縁日)に行くなどします。また、神々を崇拝し、天と地の神々に畏敬の念と感謝の気持ちを表します。春節は自然を尊重し、天神合一を尊ぶ中華民族の世界観を反映しています。
春節は家族の休日です。春節を祝う中国人にとって最も重要なテーマの1つは「一家団欒」です。春節が近づいてくると人々はそれぞれ帰省し、家族の温もりを存分に味わいます。みんな揃って餃子やタンエン(お団子)を作り、再会の夕食を食べ、ショッピングモールを訪れ、お年玉を赤い封筒に入れ配ります。全員が集まる期間中ですので、結婚式を挙げる人もいれば、家族単位で旅行へ行ったり、映画を観たりもします。またテレビ前に集まり一年一度のエンターテイメント番組 「春節聯歓晩会」を観るのが定着しています。ほかにも先祖を崇拝し、感謝の気持ちを伝えます。人々はお祝いの喜びを家族だけではなく、友人、隣人、見知らぬ人とまで共有します。春節は、家庭円満と調和のとれた社会倫理への中華民族の憧れを伝承しています。
近年、中国に住む外国人も春節を祝う仲間入りをし、海外でも春節お祝いが盛んに行われ、中国や海外の中国人や地元の人々が一緒に春節の楽しさを感じるようになっています。 「喜び、調和、対話、共有」の価値観を体現する春節祭りは、中華民族と世界の人々との友情の架け橋になりました。
この大事な名節を迎え、本展示会を通じて謹んで世界の皆さまへ新春の祝福とご挨拶を発信し、新しい年の世界平和と万民太平を祈ります。皆さまが多彩で楽しみ満載の春節イベントから少しでもぬくもりと安らぎ、幸せと希望を見いだすことができれば幸甚です。