6月26日、『茶和天下・雅会中原 〜茶のハーモニー「三杯三顧」時空の雅集〜』が大阪中之島美術館で華やかに開幕しました。初日には、中国駐大阪総領事館の方煒副総領事、河南省文化と観光庁の吕承俊二級巡査官、中国駐大阪観光代表処の馬暁琛首席代表や、京都国立博物館の松本伸之館長、大阪中之島美術館の菅谷富夫館長、大阪市立東洋陶磁美術館の守屋雅史館長、日本茶道石州流宗家の片桐貞明家元、黄檗宗大本山万福寺の荒木将旭宗務総長など、多くの文化界の著名人が集まりました。また、お茶を愛するたくさんの友人たちも参加し、初日から大変賑わいました。
このイベントの目玉は特別企画のテーマ演出「三杯三顾」です。お茶のこころは国境を超えるもので、日本茶道の「一期一会」の精神にも通じるこの演出は、日本でも人気の高い中国歴史上の人物・諸葛孔明の独自の視点から展開され、神農によるお茶の発現にまつわる伝説と、中原茶文化、三国文化、中医文化などの河南省特有の文化テーマが巧みに取り入れられていました。参加者は、お茶、歴史、未来への素晴らしい旅を体験し、「お茶を通じて世界を友に結び付ける」という理念を深く感じ取ることができました。
会場では、「薬、食、茶」をテーマにした茶芸展示も行われました。特別にデザインされた漢の時代の「芼茶」を始まりに、茶師が「薬、食、茶」という三杯のお茶を作りながら、その歴史と進化の過程について解説しました。参加者は、お茶が中国でどのように薬として、食べ物として、そして最終的には飲み物として発展したかを学ぶことができました。
さらに、河南省からの面塑(練り粉人形)や汝瓷、南陽烙画(火筆画)などの国家レベルの無形文化遺産プロジェクトも展示され、観客に異なる文化体験を提供しました。現地で作られた烙画のしおりやDIY面塑などの体験活動もあり、参加者は中国の無形文化財の独特な魅力に浸ることができました。
この4日間にわたる風雅な集いでは、テーマショー、茶芸展示、無形文化遺産体験などを通じて、中国の多様な美学と哲学が表現されました。参加者は「お茶を通じて世界を友に結びつける」という中国茶文化の精神を深く味わうことができました。中之島美術館にはこの時期、多くのインバウンド客が訪れ、中国文化の魅力に引き込まれてイベントに参加し、予想外の体験を楽しんでいました。まさに「朋あり遠方より来たる、また楽しからずや」の境地にあり、「茶和天下」の理念そのものでした。
「茶のハーモニー」雅集とは、中国伝統の製茶技術およびその関連習俗がユネスコの無形文化遺産に登録されたことを記念して、「国際お茶の日」がある毎年5月から世界各地で開催される「茶和天下・雅集」シリーズの一つです。日本での開催は昨年に引き続き、今年で二回目となります。
このイベントは、中国文化と観光部の主催の下、中国対外文化交流協会、中国駐大阪総領事館、中国駐大阪観光事務所、河南省文化と観光庁が共催し、日本文化庁の後援を受けています。
お茶を通じて新たな友人と出会い、こころとこころが通じ合う穏やかで豊かな文化体験を楽しみましょう!