氷河をいただく玉龍雪山のふもとに広がる麗江の街は大研鎮とも呼ばれます。
中国の歴史的文化名城の中で、唯一城壁がなく、最も民族的な特色を備えた古城である。平均標高が2400mのこの古城には、東巴(トンパ)文化を持つ納西(ナシ)族が住んでいます。
トンパ文化とはナシ族独自の伝統文化で、トンパ文字は現在世界で唯一の「生きた象形文字」です。ナシ古楽はナシ族の人々の間で受け継がれてきた古代音楽を指し、唐代、明代など古代国内外の歌詞歌曲を含み「活きる音楽博物館」と賞賛されています。ナシ族のルーツは中国北西部の遊牧民族といわれるが、宋時代末から元代の初めにかけて麗江の地に定住して町を築き上げてきました。そのような麗江の歴史やナシ族の文化を旧市街の「老街」に見ることができます。
繁華街の「四方街」を中心に広がる迷路のように入り組んだ石畳の町並みは、ナシ族の建築様式による木造民居や商店が並び、数百年前と変わらない佇まいました。民族衣装をまとったナシ族の姿が風情を醸し出しています。
麗江古城はまた「高原水郷」とも呼ばれます。3 本の川が市内を貫き建築物のほとんどが川沿いに建てられ、川と並行する建築の長廊が形成されています。
市街地北部にある「玉泉公園」は玉龍雪山の景色を鏡のような水面に映しだす大きな泉「黒龍潭」や、明代創建の「五鳳楼」をはじめ、美しい景観を楽しめましょう。麗江の顔ともいえる「玉龍雪山」は、標高5596mの氷河をいただく美しい山であります。市街地から玉龍雪山へ向かう途中には、ナシ族の村である「束河村」や「白砂村」へ立ち寄ることができます。
この束河村では16の民居が重点保護民居に指定されています。老街が都会とするなら、この村はナシ族の田舎といえます。白砂村の見どころは、ラマ教の「大寶積宮」と仏教の「瑠璃殿」、異宗教が同じ敷地に同居していることです。仏教や道教、ラマ教などの教えを一つにまとめた珍しい壁画「如来系図」も見ることができます。
世界最大の椿があるラマ教寺院「玉峰寺」にも立ち寄りたいです。