チンギス・ハンによって地盤が形成されたと考えられている「モンゴル帝国/元」は、歴史上でも、有数の大帝国として繁栄したことで知られています。モンゴル帝国は、世界的に見ても、中国史として捉えてみても、大きな足跡を残してきましたが、同帝国の皇帝として君臨した「フビライ・ハン」は、現在の「内モンゴル自治区」に該当するエリアに都を置きました。
この都は、上都と呼ばれており、モンゴル帝国内の数ある都市の中でも、とりわけ重要な役割を担わされ、栄えてきました。その後の歴史において、上都は激しく破壊されてしまいましたが、現在でも、その一部は残されており、歴史上屈指の巨大帝国としてその名をとどろかせた、モンゴル帝国の繁栄を示す貴重な遺跡となっています。
この遺跡は、その文化的価値を認められ、2012年には、上都遺跡として世界遺産にも登録されました。