峨眉山は四川省成都市から南へ約120kmに位置する標高3099m、面積154k㎡の山です。「二つの山が向かい合い、形は美しい眉のよう」というところから名付けられ、古来より「峨眉天下秀」といわれ、「地質博物館」とも称賛されています。
ここは5000種類以上の植物が生息しており、そのうち高等植物は3200 種類以上という「植物の王国」です。また中国仏教四大名山の一つで26の寺が立っています。報国寺や、万年寺が有名で、万年寺には東晋時代の古刹で980 年に鋳造された普賢菩薩像が安置されています。
観光で行く場合、標高3077m の金頂が最も高い場所であります。金頂では天候などの条件が揃えば、雲海に映った人の影の周りに光の輪ができる「仏光」と呼ばれる現象が見られることがあります。なお、金頂へはバスやロープウェイを使えば日帰りで行くことも可能です。
楽山大仏は峨眉山から約40 km離れた岷江と大渡河、青衣江の合流地付近にあります。
河の氾濫や水難事故を鎮める目的で、713 年の着工から約90 年の歳月をかけて建てられました。高さは約71mあり、世界で最も高い石刻大仏とされています。
楽山大仏開鑿の歴史的功績は中国の仏教文化の隆盛に貢献しただけでなく、流れが複雑で水の事故が絶えなかった3本の川の流れを調節する水利工事を築き上げ、地元の住民に利をもたらしたことにあります。