JiangSu

時空を超えて旅をする
受け継がれた中華文明の遺産と共に

江蘇

【江蘇のグルメ】

松鼠桂魚
料理名にある「松鼠」とはリスのこと。大きく持ち上がった魚の頭から尾っぽまで、ソースをかけたときのパチパチの音がリスの鳴き声を連想させることからこの名が付いています。太湖で獲れた桂魚(ケツギョ)の骨を取り除き、皮を破らないように格子状に軽く切り、揚げた魚肉は黄金色に。熱いうちに甘酸っぱいソースをかけて召し上がります。
陽春麺
 陽春麺は具のない麺のこと。適量の醤油と塩をスープに入れ、葱と焼き干しえびをのせれば陽春麺が出来上がります。

【江蘇の見どころ】

無錫太湖鼋頭渚

 「太湖佳絶処、畢竟在鼋頭」(太湖の最も佳い処は、とどのつまり鼋頭にある)との美しい呼び名を持つ鼋頭渚。太湖の風景を心行くまで眺めてましょう。

 無錫太湖鼋頭渚の畔にある石碑には「無錫充満温情和水」(無錫は優しさと水に満ちている)という文言が刻まれています。これは『無錫旅情』の中国語版歌詞の一節です。1986年、日本のスター歌手尾形大作は『無錫旅情』を通じて「太湖の珠玉の美しさ」を日本全国に伝えました。そしてこの曲を聞いたたくさんの日本の青年が中国の無錫を旅行先と選びました。

鼋頭渚は絶好の花見処でもある

 中日桜友誼林を歩いて、桜を仲立ちとした日本と中国の友好の心に思いを馳せるのもいいでしょう。鼋頭渚公園内には約3,000株100種近くの桜が植えられており、その規模の大きさで中国における桜の花見の名勝地の一つになっています。

 この地の桜は、坂本敬四郎氏や長谷川清巳氏などの人々の存在なくしては語れません。彼らが1986年に設立した「日本友誼林建設実行委員会」は無錫市に桜の苗木を贈呈し、この桜は中日友好の見届け人となりました。1995年には、友情のリレーを次の世代に伝えようと会長(当時)である新發田豊夫婦が無錫を訪れ、自らの手で桜の苗木を植樹しました。

蘇州の老舗得月楼

 蘇州の老舗得月楼を訪れて、松鼠鱖魚、蜜汁火方、得月童鶏などの定番の蘇州グルメを味わいましょう。旬の素材を活用し、それぞれに最適な調理技術をほどこした蘇州料理が堪能できました。